12Vモンキー/ゴリラをちゃんとしたバッテリーレスにしよう

市販のバッテリーレスキットは、実際に使ってみるとわかるが
どれもお世辞にも良いものではない。

エンジンの回転を上げないとウインカーもホーンもまともに動かなかったり
ニュートラルランプもろくに光らないわ、電球はポンポン切れるわで
「結局バッテリーを付けてない状態とほとんど変わらないじゃないか」
という経験をした人も多いだろう。

もしも本当に良いものなら、みんな社外品のバッテリーレスキットを付けてるはずだろう?
バッテリーあがりや、バッテリーの高い値段に苦しむ事が無くなるはずだからだ。

でも、みんなやってないってことは良くないものってことさ。
つまりそういうことだ。 市販のバッテリーレスキットなんざ買うな。




キャブ時代のエイプ50/100なんかはもともと「真バッテリーレス」である。
バッテリーが無いんだからバッテリーあがりの心配がなく、
普段あまり乗らない人にも、手入れをろくにしない人にも嬉しい仕様。
オイルの管理とチェーンの張り具合さえ気を付けていれば良いので、
忙しくてお金の無い学生なんかにも最適の乗り物だった。

エンジンさえかかればとにかく走れるという、
バッテリーが弱りやすい寒い地方でもとっても便利で信頼性があり、
経済的なバイクだったんだけども

現在の販売モデルではFI化してバッテリーが搭載されたため
エイプの最大のセールスポイントである真バッテリーレスではなくなり、
とくに売りの無い平凡なバイクに成り下がった。


で、


要するにモンキーの電装の仕様そのものを
エイプ50と同等にしてしまおうというわけだ。
※CDIとレギュレーターはモンキーの物をそのまま使えます。


費用は新品で揃えて多く見積もっても20000円ちょっとぐらい。
(電子工作用の専門工具は別。 電工ペンチやヒートガン、半田ごてとか)

新品の純正バッテリーがこれ書いてる時点で13000円近くする事を考えたら
この投資だけで一生バッテリーいらず。

たまにしか乗らないあなたもこれでバッテリーあがりの心配はございませぬ。


タミヤのプラモの説明書にいる作る前にお読みくださいおじさん。

今回は完全自作ハーネス。 腕に自信のある人は挑戦しよう。
エイプハーネスをほぐして線を継ぎ足したりして作るほうが面倒です。

工具と材料をきちっと揃えて、手抜き無しでいこうじゃないか。

配線の改造作業を楽しむ作業なのに、いい加減な材料と道具で
いい加減に作るんじゃあ楽しんでる事になりませぬ。

バイク屋に製作を頼むのはちょっと無理がある話なので
工具と材料をきっちり揃えて自力で頑張ろう。

※エイプのスイッチボックスを装備できるバイクならだいたいできます。
ハンドル構造とパイプ径が適合しないカブではできません。




【必要なもの】
キャブ時代のエイプ50用スイッチボックス 35020-GEY-000
※固定ネジ2本付属。  位置決めピン無し。
配線の長さはノーマルハンドルにぴったりなので加工の必要無し。

キャブ時代のエイプ100用も使えます。 違いはハイビーム警告ランプ用の
青と白のメスギボシ線があるけど使わないだけ。



見た目は12Vモンキーと同じに見えるけど
ウインカースイッチの構造が2段構造になっているので
モンキー用のはどうやっても使えませぬ。


この2段構造スイッチのものかどうか見分けるには
スイッチ内部がカバーで覆われているものが目印。

XR100モタード用などもバッテリーレス対応だけども
寸法や端子が違うので配線の全面改修が必要です。

重要

エイプのスイッチボックスはケーブルの軸がこのタイプです。
※6VのJF以降〜12Vモンキー/ゴリラ全部もこのタイプです。
このタイプ以外のケーブルは絶対に使わないでください。
スイッチボックスを壊します。

例えばCD50/90などの6V〜12V中期モデルのクラッチケーブルはこれとは軸が違うタイプなので
クラッチケーブルは12V最終型の物を使うなど、別年式の流用でこの軸の物を買える場合はいいけど、
改造したい車種でこのタイプの軸のケーブルが他の年式から流用できる物が存在しない場合は
ケーブルを特注するしかありません。


また、スクーター系などのケーブルは軸がよく似ててもさらに太い軸の物があるので
組み付ける前によく比較して充分に注意してください。

きつすぎる はまらない 妙にがたつきが多い時は無理をしないで確認しましょう。




ヘッドライトソケット 33130-GBJ-013
※AB27-14XXXXX〜以降の分離式ソケットタイプの年式の
モンキー/ゴリラには付いているので不要。


エイプ用ウインカーリレー 38301-GK8-704
取り付けゴムもついでに新品買うといいだろう。
元のリレーから無理に外すとゴムが硬くなっててリレーの爪を折ってしまう事もある。
ゴムはモンキー/ゴリラそれぞれの純正を買ってください。
8W×2と印字されてるのに、エイプ50のウインカー電球は標準で10W。
12Vモンキー/ゴリラそのままの10Wでも動作します。


エイプ用ホーン 38110-GW6-000
バッテリーレス用 けっこう大きい。
甲高い電子音で鳴る。 ミー! ミー!って。


メインハーネスバンドクリップ 91558-ST5-003


サイドスタンド点火カット用レクチファイア 31700-196-000
元のハーネスからも取れるけども、
テープを巻いてすぐ取れないようにしてあるので
元のハーネスを一切傷付けたくない人は買いましょう。

サイドスタンドランプありの年式のハーネスはタンクの下あたりに
サンドスタンドランプ無しはテールランプの所にあります。


デイトナ コネクターブーツカバー 35803(デイトナの品番)
ジェネレーター部のカバーにぴったり。
キタコにはここにぴったりのサイズはありません。


キタコ コネクターカバー 0900-755-03000(キタコの品番)
テールランプ部のカバーにぴったり。
デイトナにはここにぴったりのサイズはありません。


ホンダギボシ
キタコ デイトナ 配線ドットコムで入手可能 ヤフオクで売っている人もいる。
配線ドットコムでは「丸ギボシ-S MG-S」という名で売っています。

ホンダのギボシ端子は一般に市販されてる物より0.5ミリ直径が小さいため
そこらで売っているギボシ端子を使うと純正メスギボシが広がって傷みます。
オスギボシは市販のメスギボシには小さくゆるゆるなので簡単にすっぽ抜けます。
きちんとホンダギボシを使いましょう。

ホンダギボシはそこらのホームセンターのカー用品コーナーには絶対に置いてません。
秋葉原のストアミズタニという店に行くと…?


キタコ ホンダ用ダブルギボシ
キタコから手に入れやすい。 もちろんホームセンターでは絶対に売っていない。
ダブルメスギボシ2個入り オスギボシ4個入り 今回は1パックでOK。


CDI用カプラ 1個
配線ドットコムとポッシュで入手可能。


110系カプラ
6極オスメス 各1個 スイッチボックス ジェネレーター
3極メス 2個 ウインカーリレー テールランプ
2極メス 前期用2個 (サイドスタンドランプあり)リアブレーキスイッチ サイドスタンドランプ
後期用1個(サイドスタンドランプ無し)リアブレーキスイッチ

配線ドットコム、デイトナ、キタコ、取り扱いが充実しているカー用品店で手に入る。



サイドスタンドスイッチ用
左3極 前期用(サイドスタンドランプあり)
右2極 後期用(サイドスタンドランプ無し)

キースイッチ/サイドスタンドレクチファイア用 2個


レギュレーター用 1個


M6丸型端子 IGコイル用250メス端子ツメ無し
これはホームセンターや自動車用品店に行けば
まず置いてあると思います。


配線は0.5sqAVSを使用しましょう
配線ドットコムのものが柔らかく皮膜が細めで質がいいです。
必要な色は全部揃っています。

どれぐらい使いそうか、各自手持ちの純正ハーネスを計測してみましょう。
とくに緑と黒はいっぱい使います。
この2色は余裕を持って4〜5メートルぐらい買ったほうがいいですね。
メインハーネスには使いませんが、ホーン用の延長コードに若葉色も使います。




【組み立ての注意点】

全ての端子は半田付けしましょう。
圧着工具無しでラジオペンチで潰して付けるだけなら半田付けは絶対に必要。
専用の圧着工具を使っても、110型用のメス端子なんかがとくにすっぽ抜けやすい。
ホンダの純正ハーネスでさえ抜ける時があるくらいだからね。


CDIとサイドスタンドの防水カプラの端子の組み方はこうです。


端子をカプラの間違った所に入れてしまうと
専用の端子抜き工具が必要になります
充分注意して組みましょう。

専用の端子抜き工具が無い場合は、
メス端子抜きには薄く細く削ったヘアピンなんかを使うのもいいでしょう。
オス端子は細いキリなどで爪を押す事もできますが、
やっぱり専用工具じゃないと壊す恐れがあるので
不安な人はデイトナなどから出ているので買うのもいいでしょう。

ややこしい配線改造/製作するなら持ってないと困る品。


熱収縮チューブはライターで炙らず、なるべくヒートガンを使いましょう。
家庭用ドライヤーでは収縮しません。

無い場合はファンヒーターに近づけるのもいいですが、
やりすぎて配線の皮膜が溶けないように注意。

配線を巻くテープはビニールテープではなく、配線用テープを使いましょう。
最近のカー用品店の電装コーナーならまず置いているはずです。



メーターの茶色の線は黒に接続することになるので
自分がわかりやすい目印を付けましょう。
速度警告装置の茶/赤線と間違わないようにね。


ホーンはサイドカバーの中に格納する。
緑と若葉の線とギボシで延長コードを作ります。
大きいのでここぐらいしか格納できる場所がありません。

画像のようにバッテリーバンドだけではバンドが外れて無くしてしまうだろうから
バンドは保管してタイラップでホーンをバッテリートレーに固定するといいだろう。
クッションテープを回りに貼って振動で傷が付かないようにするのもいいだろうね。




今回の作例では、後期型用も
サイドスタンドレクチファイアを前期型ハーネスタイプ同様、
タンク下あたりに配置しています。
製作が簡単なのと、材料が入手しやすいからです。



【キャブ時代のエイプ50配線図】
エイプ用のハーネスをほどいてモンキー仕様にするのも悪くないですが
線の継ぎ足しの苦労など考えると、1から作ったほうがいいですね。


【12Vモンキー/ゴリラ前期 サイドスタンドランプ付き用バッテリーレス仕様】


【12Vモンキー/ゴリラ後期 サイドスタンドランプ無し用バッテリーレス仕様】


●メーター電球の茶色い線に「黒」と書いたテープを巻き、黒につなぎます。
●モンキーの速度警告装置の配線はつながないこと。
(エイプ50同様の電球式仕様にした場合のテストはまだです)

●応用して別の車種で真バッテリーレスハーネスを作る場合、
サイドスタンドスイッチがもともと無い車種に「サイドスタンドスイッチがある車種からのCDI」を使う場合は
ハーネスからサイドスタンドレクチファイアそのものを省くためにサイドスタンド用配線をアースする事。

例としてモンキー/ゴリラ/キャブ時代エイプのCDIで言えば緑/白線をボディーアースします。
これをしないとCDIが常にサイドスタンドが下がってるとみなし、
エンジンをかけて一速に入れるとエンストします。



【真バッテリーレス化するとどうなるか】

基本的にキャブ時代のエイプと同じ仕様になります。

・エンジンを始動をしてからでないとNランプは光らない。

・ウインカーは前後が交互に点滅する。

【良い点】

・一生バッテリーを買わなくてもよい。

・バッテリーの劣化によるウインカーやホーンの動作不良で怖い目にあわない。

・あまり乗らない人でもバッテリーあがりを気にしなくてもいい。

・冬場の長期保管でのバッテリー劣化防止の保守管理が不要。

・とりあえずガソリンさえ手に入ればいいので災害にも強い。


【欠点】

・液晶表示メーターやメーターのELバックライト照明メーター、
電気式タコメーターなどが使用できなくなる。 もしくは壊す恐れがある。

・エンジンを始動をしてからでないとNランプは光らないので
発進と交差点などでの急なエンストのときにニュートラルに戻すのに戸惑う。

・純正の防犯アラームキットが装着できない。

・その他電装アクセサリーの装備が困難。



管理人が描いたこの配線図をまるまるパクって
どこかのメーカーが12Vモンキー用バッテリーレスハーネスキットとして
商品化して販売したとしても管理人は一切文句言いません。
このモンキー用の真バッテリーレスハーネスは図もアイディアも著作権フリーです。

むしろどこかがしっかり作って商品化して売ってくれ。
管理人も作るのめんどくさいからさ。




配線ドットコム
http://www.hi-1000.com/




例えばベンリー90Sに応用してみましょう。
車体画像じゃ何もわかんないけど、真バッテリーレス仕様なのです。
※メーターのウインカー警告ランプは使えません。

キャブ時代のエイプ同様に使い勝手がとても良い。
ベンリーこそ真バッテリーレス仕様にするべきだね。


残念ながら真バッテリーレス用のウインカー対応のスイッチボックスが存在しないため、
一番やるべきであるカブでできないのが残念だ。

そりゃそうだ
もし全国のカブが真バッテリーレスになったら
バッテリー業界が大損害だもんね。




【追記1】
純正でパーツとして出るハーネスカバー
古いモデルのバイクのハーネスは一部補修部品としてゴムカバーが買えました。

純正ハーネスの補修、カスタムハーネスの製作に。
12Vモンキーのハーネス補修に使える近いサイズの物もあります。
社外品とうまく組み合わせて使いましょう。

寸法は平べったく押しつぶした状態で測っています。
上下の数字が穴のサイズ 右の数字が高さです。








他にもあったら教えてね。

【追記2】

ホーンをサイドカバー内におさめるのは、
まああまりかっこうの良いものではないですね。

エイプの改造用に、各社からホーン移設用ステーがいくつか売られています。
でもあくまでエイプの改造用で、モンキーその他には対応していません。

固定ボルトのサイズや全体の形状をよく見て、エイプ以外の
どこにどうやって付けるか作戦を立てて挑戦してみよう。









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