原付板外伝 NS50F その3




乗り物にお金をかけていじればいじるほどダメにするタイプの人がいます。
そういう人はなぜかこれだけお金をかけて色々いじくり回したくせに飽きっぽく
すぐに放置したり売ってしまったりする人が多い。

このNS50Fの前の持ち主のK君はまさにそんなタイプの人です。


※作業の手順と画像の作業進行度が一致してない部分があるのは
作業中の写真がうまく撮れてなくて、完成してから撮り直した画像ばかりだからです。


さて

この手の汎用ライトステーは、説明にもある通り
付けるフォークの径もある程度自由なわけだが、


構造がこんなんだから、ボルトはいくらでも締め付ける事ができる。
締めれば締めるほど、固定部がどんどん歪んでいく。

いくら締めてもガッチリ固定されないし振動ですぐボルトが緩む。
だから中古のライトステーはどれもこれも取り付け部が締めすぎでグニャグニャなのです。


キットによってはナットはロックナットが付属する場合もあるが
締め付けの力がきちんとかかってないんだから意味が全く無い。

だがなんと!今回はK君が組んだにもかかわらず
締めすぎでステーが歪んでない。なんという奇跡!
彼にもその程度の知能があったのです。

それともとりあえず締まってりゃOKみたいな
考えだったのかしら…。 そんな気がするが。


で、じゃあどうするかというと

仮組みして適切に締められる隙間を計測してスペーサーを作って入れる。。
これならしっかり組める。
たったこれだけの事だが、みんなやらない。


今回は6ミリ厚のスペーサーを入れました。
キタコの汎用アルミスペーサーを金ノコで切り、ヤスリとペーパーで断面を整えた。

こういうスペーサーは各社でいろんなサイズが売っているので
探してみましょう。


スペーサーを作るのがめんどくさい…という困った人は、
普通のワッシャーを隙間ぶん重ねてスペーサーにするのもいいでしょう。
入れないよりマシです。 そのうち覚醒したら直してください。
 

隙間にナットが入る余裕があるのならこうするのも手の一つ。
ダブルナットで緩む心配はありませぬ。


こういう所で差を付けるのだ!



ライト周辺を仕上げている最中の画像。
ひゃああ窮屈 でもなんとか綺麗に納まる。

R&Pのライトケースは配線用の大きな穴が背中と底に二個あるが、
穴二つともいっぱいに使っております。
もしこのケースの穴が一個だったら大変だったね。



わけのわからぬ付け方をされていたウインカーも
中間ハーネスを作り、メインハーネスにポン付けできるように。

長すぎるウインカーの線も適切な長さに切ってホンダギボシを付けまする。



今回のウインカーはネジ込み式なので、そのままでは角度が決まらないので
ライトケースナットのネジ山をドリルで削り落とし、
ウインカーとライト角度の固定は内側のナットでやるようにするのだ。
ちょっと不便だけど、今回は構造上こうしなきゃいけませぬ。

もともとのRZ50用ライトはライトケースそのものにケースナットが付いてないので
この加工が必要無かったのだ。



ライト内の配線をうまくまとめてレンズ一式を組む。
あーなんとか納まったね。



ヘッドライトソケットはノーマルは電球を2個使う用なのだが
今回はジャンク箱にあった12VのCD90か何かのソケットを3極カプラ仕様にして使いますよ。

12Vモンキーなどのライトソケットとは白と緑の配線の位置が逆なので
モンキーのを使いたい場合はカプラ抜きを使って配線をこのようにすればいいでしょう。

別にこんな事しなくても、元のソケットの片方にテープを巻いて
絶縁するだけでもいいんだけどね。

さて、ライト関連の仮組みが終わりました。



メーター関連の樹脂パーツも亀裂だらけ。
またつまんない箇所直すために
大きな買い物するいつものパターンかと思ってたが
おや、けっこう細かい部品までバラで買えるのね。

6番 15番 8番がダメなので買いました。



おや、プリント基板がボンド留めじゃないか。
これではスポンと抜けないぞ。



まわりをバキバキ壊してプリント基板を外し、
新品ケースに入れてピカピカのメーターができあがり。

もちろん樹脂製部品の在庫はもう少ない。
2008年末でこうなんだからもう無いかもしれないね。




ぼろぼろのブレーキマスターを交換する。

NS50Fはハンドル形状からブレーキレバーの根元に転倒ガリ傷が付いている事が多い。
傷を気にしない人はいいが、ほぼ確実に付いているので中古は期待できない。

仮に傷が付いていなくても25年以上前の物なので
ブレーキフルードの覗き窓の透明プラスチックが劣化して白く曇っているどころか
軟化してプニプニしてたり、窓の隙間から漏れがあるものばかり。
白濁してるだけならいいけど、指で強く押してみてグニョって少しでもなったらダメ。


今回は使わないが、作業が進んでからたまたま手に入った新品ブレーキマスター。
覗き窓は最初こんなに透明なのだ。

もちろん覗き窓だけバラで買う事はできないし、そもそも交換できないので
どんなにきれいでも覗き窓が軟化したものはどうやっても使えない。
寿命ということであきらめよう。

もちろんネットークションなどの中古のNS50Fのブレーキマスターは全く期待できない。
ホンダからはNS50F/R用の新品一式はもう出ない。 さあどうしましょう。


補修部品は細かく出るが、肝心のブレーキマスター本体はバラでは買えないのだ。



そこで、今回はマグナ50のブレーキマスターを使う事にする。
違いはブレーキホースの出口が前側から横側になっている箇所だけで
中身の構成部品は全く同じ。 修理でとまどう心配無し。
銀色だけどむしろ渋くてかっこいい。
※ブレーキキャリパーとディスクローターはマグナ50とNS50Fでは全くの別物です。


比較 NS50Fのブレーキマスターの新品。
ブレーキホースの取り付けは前側。


ブレーキーホースが横から出てるけども、キタコのネイキッドブラケットでは大丈夫でした。
画像は仮組みしてブラケットに当たらないのを確認して安心したところ。

今回中古を使ったのは、マグナ50のブレーキマスターとNS50Fのとでは
ブレーキホース取り出し口の位置が違うだけというのはわかっていたのだが、
実際取り付けてみてネイキッドキッのブラケットと干渉しないかどうかがわからないので
確証が無いのにお高い値段の新品を買ってみるには不安があったからだ

たまたまネットークションに程度の良さそうな比較的最近の中古のが安価で手に入り
付くことがわかったので使うことにしたが、どのみち中身を全部整備しなければならないし、
中身の交換用パーツも高いし命を預けるブレーキのパーツなので、
怪しく不安な中古を買うより新品を買ったほうが結局お得で安心。

マグナ50用がこうしてきちんと付くとわかったんだから次にNS50Fをもう一台作るとなったら
管理人はマグナ50の新品マスターシリンダー一式を買うでしょう。 とうぶん新品で出るだろうしね。
マグナ50の生産が終わったのはまだそれほど昔のことではないからね。


ブレーキマスターはニッシン製で実は汎用品であり、NS50Fと全く同じ物を使っているものが
ホンダだけではなくヤマハやスズキの車種に使われていることがある。
もしかしたらホンダ以外では今でも新品が買える可能性はあるかも?

また、カスタムパーツメーカーのモンキー用ディスク化キットなどに今でも採用されることがあったり
そちらから新品を手に入れることもできないこともない。


だが最近はニッシンのブレーキマスターもブレーキキャリパーも中国製のコピー品がネットークションで販売されてたり、
※キャリパーはニッシンの刻印があるかどうかは本物と偽物の判別の決め手にはならない。
以前は本物を使っていたはずのカスタムパーツメーカーのディスク化キットの中身が実はいつの間にか
お値段そのままで中華コピー品に変更されてたりする事も最近は珍しくないので
通販やカスタム用品店で購入するときは本物のニッシン製かどうかの確認をすること。

ブレーキ関連に中国のコピーパーツなんて背筋が寒くなる。


製造はしているんだろうけどもニッシン本社から直では買えない。

NS50Fのこのタイプじゃなくても、タンク別体タイプとかの
他のタイプのブレーキマスターを使えばいいのか?とかの知識は管理人にはありませぬ。


NS50Fと全く同じ仕様のブレーキマスターを
手に入れることができるルートを知っている人は
掲示板で教えてくださいね。



メーターの配線も配線用テープを巻き直してピカピカだよ。
ライトまわりの仮組みのできあがり。
NS50Fのハンドルは右のブレーキマスターシリンダー以外
全て角度・位置決めピンがあるので、うまく付かないからと
やけくそになってピンを切り飛ばしたりしないように。

このようにちゃんと付きます。
ネイキッドブラケットとマスターの窓にも2ミリほどの隙間がちゃんとある。
社外品の寸法の違うグリップを使うとめちゃくちゃになるので注意。

※今回のグリップは貰い物のキタコの汎用貫通グリップなのだが
純正グリップと全く同じ寸法なので使いました。

純正ミラーもご相談で在庫わずか! うっひょう!
ネイキッド仕様だからわざわざ純正ミラー使う事は無いんだがこだわってみました。

いったいどれほどの純正ミラーがカスタムで無傷のまま捨てられたのでしょう?
捨てずに押入れに放り込んだままの新品同様を発掘した人は管理人によこしなさい。



キタコのネイキッドブラケットを使うとメーター位置がいくらか高くなるので
NS50Fの純正メーターケーブルを使うと長さが微妙に足りずにケーブル角度に無理が出るので危険。
そこで5センチほど長いCRM50用メーターケーブル(下)を使います。
44830-GW6-000 長さ約90センチでぴったり。


NS50Fのメーターギアはプラスチック製でかなり高価!4500円くらいする!
ただでさえ劣化しやすいのに、ケーブルの無理な引っ張りがかかると
プラスチックの寿命をかなり縮めて割れてしまう。 メーターの動きにも影響する。

しかもメーターギアは劣化で必ず壊れているお約束パーツときたもんだ!
ネジ部分がパカッと割れているのがお約束。
2009年の2月の時点ではご相談ではなく生産中だが
もし欠品になったら死ねる。



なんかもう、ライト周りの細かい事をねちねち書いてるけど、

今までのを一行でまとめると、
「ライトステーにスペーサー入れよう、中間ハーネス作って無加工でやろう」

それだけの話だったりして。
でもこれができてない「カスタム車」ばかりなんだよ。

カスタムパーツがどうしてもしっかり付かないのなら
すっぱりあきらめてノーマルに戻しちゃうのも勇気。

バイクにカスタムパーツを合わせてるのはいいが
カスタムパーツにバイクを合わせる…というのはダメ。

特に中古やレストアベースを買って調べてみたら
くだらないカスタムパーツを付けるために
フレームに切った貼ったの加工されてたりすると泣ける。

やむをえず加工するならパーツのほうにしろ!
虫歯治療の詰め物が合わないからと、歯の方削るヤブ歯医者と同じ。




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